現場のナラティブを対話に変える。介護経営者と市民を繋ぐオンラインセミナーの舞台裏

2022年1月23日(日)15:00〜16:00、一般社団法人みんなの認知症情報学会の会員向けオンライン学び交流会『介護からつくる!みんなで生きる場 〜経営者の挑戦〜』のファシリテーターを務めさせていただきました

話題を提供してくださったのは、宮崎県にある社会福祉法人ときわ会 理事長の坂口和也さんと、宮城県にある株式会社未来企画 代表取締役の福井大輔さん。「経営者」の立場から介護のチームをどのように作っていくか、地域を巻き込んでどのように事業を継続していくかについて普段聞くことのできないお話を共有していただきました。

介護事業を牽引する経営者の方をゲストに迎え、一方的な講演に留まらない「対話型」の学びの場をいかに構築したか。オンライン共同学習の視点から、その実践のプロセスをご報告します。

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背景と課題:現場の「熱量」と「理解」のギャップ

介護の現場には、地域共生社会を実現するためのヒントが溢れています。しかし、経営者が持つ熱い想いや専門的な知見は、外部(地域住民や他職種)には伝わりにくいという課題がありました。

  • 課題: 専門性の高い話を、いかにして多様な参加者の「自分事」として届けるか。

  • オンラインの制約: 画面越しでは登壇者の熱量が伝わりにくく、参加者が受動的な「傍聴者」になりやすい。

今回のアプローチ:チャットと対話の動的設計

私は本イベントにおいて、オンライン共同学習の知見を応用し、参加者が「共に場を創る」ためのファシリテーションを徹底しました。

  • 「聴く」を「参加する」に変えるリアルタイム・ナビゲート: 講演の進行中も、チャット欄に寄せられる質問や気づきをリアルタイムでピックアップ。登壇者の話の流れを止めずに、その場で質問を投げかけることで、講演者と参加者の「ライブ感のある対話」を実現しました。

  • 専門知を日常の言葉に翻訳する: 経営者が語る高度な組織論や福祉哲学を、参加者の日常や地域の課題に引き寄せて要約。漆畑さんが得意とする「情報の再構成」により、議論の解像度を高めました。

  • リフレクション(内省)の場作り: ただ情報を持ち帰るのではなく、セミナーの中で参加者同士の気づきを編み合わせ、共生社会という抽象的な概念を具体的な「明日への一歩」へと落とし込みました。

結果と反響:満足度を超えた「コミュニティ」の萌芽

イベント後のアンケートでは、内容の深さと対話の質に対して極めて高い評価をいただきました。

  • 反響: 「オンラインとは思えないほどの熱量を感じた」「チャットを通じて自分の疑問が議論に組み込まれる体験が新鮮だった」といった声を多くいただきました。

  • 成果: 登壇者の想いが正しく伝播し、参加者の中に「自分たちの地域をどう創るか」という主体的な問いが生まれた、質の高いオンライン共同学習の場となりました。

登壇された坂口和也さんと福井大輔さん、そして参加された皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。

  • 参照
    • 一般社団法人みんなの認知症情報学会

まとめ:提供する「対話のデザイン」支援

科学コミュニケーター 漆畑文哉は、専門領域(ケア・教育・技術)の知見を、社会に正しく届けるための「翻訳者」としての役割を担っています。

  • オンラインセミナーの企画・ファシリテーション: 登壇者の魅力を引き出し、参加者の深い学びに繋げる場を設計します。

  • ケア情報学に基づくコミュニティ支援: 福祉や介護の現場が持つ価値を言語化し、地域社会と接続するプロセスをサポートします。

  • 双方向性を最大化する運営設計: ICTツールを駆使し、大人数でも「一人ひとりの声」が活かされる対話の場を構築します。

地域共生やケアの知をテーマにしたイベント、またはオンラインでの質の高い対話の場作りをお考えの方は、ぜひ以下のお問い合わせよりご相談ください。

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