2017年11月15日(水)〜17日(金)に日本科学未来館で行われた、世界科学館サミット(Science Centre World Summit 2017: SCWS)のパラレルセッションに参加しました。
世界科学館サミット(SCWS)は3年に1度,世界各地の科学館ネットワークが会する国際会議です。2014年に初めてベルギーで開催され、第2回となる2017年はアジアを代表して日本が開催国となりました。
今回のサミットで最も大きな取り組みは、世界の科学館ネットワークによって合意された「東京プロトコル」の合意。これは国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて科学館が果たすべき役割を明確にするものでした。
私が参加したパラレルセッションの議題は、16日(木)の”Science Centres and Formal Schools Transforming Science Education Globally through Co-design”と、17日(金)の”Connecting Socially and Educationally Vulnerable People with Science and Education”の2つ。どちらも科学館と学校教育の連携に関するセッションです。前者では、科学教育の中でも近年注目の高いSTEMあるいはSTEAM教育に大学が運営する科学センターや科学館が学校教育との協調的な実践が報告されました。一方、後者では近年欧州で増加している中東からの難民に対して科学と教育を結びつける取り組みについて議論されました。
各国の科学や教育に対する文化的違いを認め合いながら、取り組みの重要性や財政面の課題などの問題意識を共有することができました。世界の科学館のリアルタイムな情報を得る、非常に貴重かつ有意義な会議に参加できたことをとても嬉しく思います。
なお,開催地である日本科学館では東日本大震災と原発事故の今についてのポスター掲示(開催期間のみ)のほか,SCWS2017関連企画として「もうえらべない? 地球Sold Out! ~SDGs×未来逆算思考~」や「ビューティフル・ライス~1000年おいしく食べられますように」といった特別企画が2018年1月8日まで開催されています。
どちらも食の持続的な安定供給についての未来選択をじっくり考えることのできる展示です。お時間がありましたらぜひご覧ください。
- 参照
- SCWS2017